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Ampeg伝統のサウンドとモダンな機能を融合!
Ventureシリーズのアンプ+キャビネットを明希(シド)が徹底チェック!


2025.12.23

「ローが豊かなのにアンサンブルで抜けるのがAmpegのマジック!
皆さんにも、このマジックを体験してもらいたいです」

  

シドのベーシストとして、またソロ・アーティストとしても活躍する明希氏は、Ampegをこよなく愛するプレイヤーとしても知られている。今回、同氏にAmpeg伝統のサウンドとモダンな機能を有する『Venture』シリーズのアンプ・ヘッド/キャビネットと徹底的に向き合ってもらい、そこで何を感じたのかを話してもらった。





V3+VB-112

 まず、小規模なライブや自宅での使用に最適なV3ヘッドと、12×1基のスピーカーを搭載したコンパクトなキャビネットVB-112の組み合わせをチェックしてもらった。

この大きさでこのクオリティ! 自宅で作り込んだ音をそのまま持ち運べます

──V3+V B-112の組み合わせについて、まずはインプレッションをお聞かせください。
 このコンパクトさは凄いですね。音も凄いです。僕がVentureシリーズの大好きなポイントにミッド・フリークエンシーの効きの良さがあるんですけど、200Hzから3kHzまで幅広く取られてあって、これだけ広く動いてくれると音作りの幅が広がるんですよ。この機能がV3にもしっかり搭載されているのは、嬉しいポイントです。この組み合わせの場合は、ウルトラ・ローをプラスにした方が好きですね。とにかく、この大きさでこのクオリティはめちゃくちゃ凄いと思います。

──ヘッドの重量は1.8kgと軽量化しています。
 ヤバイですね! 片手で軽々持てるし、バッグに入れて持ち運べる軽さです。機材の重さやサイズって、結構重要なんですよ。例えば、僕が都内で自分のライブをやる時には好きな機材を好きなだけ持っていって自分の音を追求できるんですけど、海外でライブをやる時や、イベントに参加して自分の持ち時間や転換の時間があまり無い時など、いろいろなケースがあります。それでも、僕らは良い音を出さなければならない。そういう時に、コンパクトな機材で良い音を出せるということは重要なんです。そうした点からも、このセットは凄く良いと思います。これだけ小さいと、いろいろな場所で使えますよね。まずは自宅で良い音を出したい人にはお勧めで、自宅に大きなアンプを置くのは難しいという人でもこの大きさならいけるんじゃないでしょうか。それから、アンプを手軽に持ち運んで小規模なライブやリハーサルで使えます。1人で持ち運びができますから、誰かの手伝いが必要ということもないはずです。あとは、カフェや屋外など通常のライブ会場とは違う場所、自分達でステージを作らなければいけない自主企画なんかで使うのにも良いと思いますね。作り込んだ自分の音を持ち運べると、どんな環境でもベースの音は一定になるので、バンドとしてのアンサンブルも固まりますから影響は大きいですよ。エフェクターがなくてもアンプだけで完結して良い音が作れるので、自宅からライブ会場まで、自分の音を手軽に持ち運びたい人にお勧めです。

[Venture V3]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/heads.html
[Venture VB-112]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/cabs.html

V7+VB-88

 続いて、ライブ・ハウスやリハスタにぴったりな700W出力のV7ヘッドと、800W入力/8インチ×8基のスピーカーでパワフルながら29.5kgの重量を実現したキャビネットVB-88の組み合わせをチェックしてもらった。

軽いのにパワーはそのまま! アンサンブルの中で扱いやすいタイトさも魅力

──明希さんがお使いになっているモデルがこのV7ヘッドですね。
 はい、主にレコーディングで使っていて、2025年6月にリリースした(AKi名義のミニ・アルバム)『Vermillion』でもリアンプでV7を使っています。V7の音質はもちろん、それから搭載されているコンプレッサーが凄く好きなんですよ。コンプレッサーはナチュラルにかかって音が綺麗に整いながらも、Ampegの歪みの荒々しい部分が目減りしないので、かなり気に入っています。

──どのようなセッティングで使っていますか?
 使うベースがアクティブかパッシブかによっても違うんですけど、ゲインは大体11時くらい、ベースが13時くらいで、ミッドはそれより少し下げます。トレブルは12時~13時くらい、ボリュームは状況に応じてという感じです。ウルトラ・ローはセンター位置でウルトラ・ハイもオフ、それでコンプもかけますね。

──今回、改めてV7を、初めてのVB-88キャビネットと組み合わせて弾いてみた感想を聞かせてください。
 VB-88はコンパクトで軽量ですが、パワー感はさすがAmpegという感じです。僕は普段、ライブでAmpegのV-4BヘッドにSVT-810のキャビネットも使っているんですが、それと比べると絶対的な出力は当然変わるとしても、音の質感は変わらない印象です。SVT-810は僕らの世代にとっては憧れの名キャビネットなのですが、それと比べてもパワー感を失っていません。あとは、凄くタイトですね。これならアンサンブルの中で扱いやすいと思います。例えば、ボーカルが歌う時に気になる余計なローや、ドラムの後ろに溜まってしまうような成分も無いので、リズムの縦のラインを揃えやすくなります。V7とVB-88の組み合わせはピック弾きにもスラップにも合いそうだし、ジャンルを問わずに使えると思います。

[Venture V7]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/heads.html
[Venture VB-88]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/cabs.html

V12+VB-410+VB-115

 最後に、1200W出力のV12ヘッドと、10インチ×4基のVB-410キャビ、さらに15インチ×1基のVB-115キャビを組み合わせた、Ventureシリーズの最終形態ともいえるセットを試してもらった。

ベーシストが全員憧れるロー感! 武道館でも使えますね

──V12ヘッドとVB-410+VB-115キャビのセットはいかがでしたか?
 これまでのセットも全て音が良かったのですが、このセットには音の良さに加えて空気感までガラッと変えてしまう風格がありますね。音の説得力が凄いです。さすがAmpeg。ベーシストが連想する最も良い音がコレじゃないでしょうか。最終形態というのも、納得のサウンドです。VB-115がボトムを支え、VB-410がミッドからハイを担っていて、バランスがいいですよね。どんなベースを合わせても、どんなプレイヤーが弾いても、そのフレーズに応えてくれるスペックだと思います。より細かい音作りもできそうですし、とにかくカッコいい音がします。

──これを使うとしたら、どんなシーンですか?
 これを持ち運びできるのなら、最強だと思います。それこそ、武道館でも使えますよ。これは今日のセットの中では最も大きいですが、このサウンドで出力が1200Wもあって、このコンパクトさ、軽量さというのはちょっと信じられないですね。Ampegが本当に進化し続けているブランドだということがよくわかります。そして、AmpegがAmpegたる所以である、ベーシストが全員憧れるロー感がこのセットなら出せます。Ampegのマジックは、ローが凄くあるのにバンドのアンサンブルの中で抜けるんですよ。そこで大変な思いをしている人はいっぱいいると思うのですが、Ampegを弾くとバンドの中心にある低音を体験できるんです。僕も最初に弾いた時に感動したし、その感動があるから今でも使い続けているんです。皆さんにも、ぜひAmpegサウンドの感動を体験してもらいたいですね。

[Venture V12]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/heads.html
[Venture VB-410, VB-115]https://ampeg.jp/products/venture-bass-amplifiers/cabs.html

Ventureシリーズを振り返って

ベース1本とAmpegがあれば、いつだって自分らしくいられる

──本日、Ventureシリーズの3セットを弾いていただいた感想を、改めて聞かせてください。
 どのモデルも僕が思っていたAmpegらしさを失わず、さらに進化したサウンドを楽しむことができました。それぞれのセットの個性があり、使いやすいシーンは異なりますが、どれもAmpegらしいボトムの強さがあって、凄く素敵なシリーズだと感じました。

──特に気に入ったセットというと?
 どのセットも良かったんですが、まずは「The Ampeg」サウンドを特に強く感じたV12+VB-410+VB-115の最終形態ですね。Ampegらしさはありつつ、もっとモダンなサウンドに感じましたし、Ampegはこうしてトレンドを作っていくんだなと思いました。あとは最もコンパクトなV3+VB-112のセットも強く印象に残っています。本当にこのセットはいろいろなところで使えるので、例えば僕が使うなら、ゲネプロに入る前に自宅で、クオリティの高い状態でサウンドを追い込むために使いたいですね。フォン・アウトも付いているのも最高で、とにかく痒い所に手が届く感覚は、使う人が作っているんだろうなと思います。V3+VB-112のセットは、個人的に欲しいと思うくらい気に入りました。

──インタビューの最後に、Ampegに興味のある人や、自分のアンプをまだ持っていないという人に、メッセージをお願いします。
 まず、ベーシストがしっかりした自分の音を出すということは、バンドにとっての中心ができるのでとても大事なことなんですね。その意味で、持ち運びができる、良いベース・アンプを持つことはとても重要です。今回チェックしたVentureシリーズは、どれも出力からは考えられないほど軽量かつコンパクトで、自分の音を持ち運ぶには最高のアンプです。Ampegは頑丈だし、ベーシストが望む音を持っていて、ベース1本とAmpegがあればいつだって自分らしくいられます。例えば、コンパクトなV3+VB-112のセットを手に入れれば、自宅での練習もできるし、一緒に旅することもできますから、そこから始めてみるというのはお勧めですね。

明希 プロフィール
2008年にメジャー・デビューした4人組のヴィジュアル系ロック・バンド、シドのベーシスト。シドでは“明希”として、ベース・プレイのみならず作曲にも携わっている。シドは2008年11月にメジャー・デビュー記念ライブを日本武道館にて開催し、2010年12月には東京ドームでの単独公演を成功させるなど、絶大な人気を獲得。
2025年はEP「Dark side」をリリースし、<SID TOUR 2025 ~Dark side~>を開催した。11月末には中国にて<SID TOUR 2025 ~Dark side~ in China>、翌2026年4月に<SID OFFICIAL MEMBERS CLUB ID-S限定 410の日2026>に加え、5月15日より<SID LIVE HOUSE TOUR 「いちばん好きな場所 2026」>開催が決定している。
さらに2015年からはAKiとしてのソロ活動を展開し、ベース、作曲の他に作詞やボーカルも披露、表現者としての幅を広げた。2025年はミニ・アルバム『Vermillion』のリリースとそれに伴うツアーを展開している。

シド オフィシャルサイト http://sid-web.info/
シド オフィシャルX https://x.com/sid_staff
明希 オフィシャルX https://x.com/akisid_official
シド オフィシャルWeibo https://www.weibo.com/sidofficial


取材=井戸沼尚也
動画撮影・編集=熊谷和樹
録音=嵩井翔平
写真=鈴木千佳