アーティスト

Ampeg75周年をハーモニ・ケリー&ロバート・スコヴィルとともに

By: ディノ・モノエクセロス

ベーシストならこんな経験ありませんか? ライブの際に素晴らしいAmpegの機材やベース数本、ペダルボードを持って会場入りしたのに、FOH(Front of House/会場のエンジニア)に20ドルくらいの安いDIをポンと渡され、ドラムのサウンドチェックに40分も待たされた挙句ようやく回ってきた自分のサウンドチェックでは3つ音を弾いただけでエンジニアから「OK!」と言われてしまったこと。

このような経験があるからこそ、少なくとも自分でハイクオリティなDIを持ち運んだほうが良いですし、そのことが、エンジニアがサウンドチェックにもっと時間をかけてくれるきっかけになるかもしれません。それが難しい場合でも、アンプの裏側にあるDIアウトを使用するよう説得してみましょう。こういったことはみんな少なからず経験していることですし、私にとってはまさに生命線だと言えます。

さて、「the big time」の話題に移りましょう。想像してみてください……あなたは世界的なベーシストのハーモニ・ケリーで、ケニー・チェズニーの夏のスタジアム・ツアーで毎年ベースを弾いています。さらに今回は、トム・ペティからデフ・レパードまで、数々の著名アーティストを手掛けてきた巷で人気のサウンド・エンジニアであるロバート・スコヴィルをFOHエンジニアとして起用しています。

そして、プリプロのリハでロバートがハーモニに「サウンドのことは任せてくれ」と話している場面を想像してみてください……。つまり20ドルのDIには別れを告げて、FOHでもIEM(In ear monitor)の環境でも、ロバートがハーモニ用に構築したマルチDI/マイク/独自システムで構成されている「War Wagon:要塞」とも呼べるシステムを手に入れているのです。このシステムは、Portaflex PF-20TヘッドとPF-115HEキャビネットで構成されていて、複数のマイクと生産終了になって久しく今でも非常に人気の高いAmpegのチューブDIが組み込まれています。そんなシステムは、ツアー・ベーシストにとって夢の機材ですし、そこからロバートがミックスして返してくれるなんて、もはや夢から覚めたくありませんね。

私はこの夏、彼らが街に来た時にFOHのコントロール席からその様子を一望できるという素晴らしい機会に恵まれました。実際、これほどまでに全ての楽器が、まるでレコーディング現場のように非常にクリアに聴こえるFOHエンジニアに会ったことがありません。FOHでもIEMでもベースがはっきりと聴こえ、存在感のあるサウンドで表現されているのです。さらに、それが屋外のフットボール・スタジアムで行われているのですから、驚きしかありません。もちろん、今回のサウンド体験をした際のベースプレイヤーがハーモニという超一流のプレイヤーだったということも大きいのですが。そんな形でこの夏はハーモニとロバートと大変楽しく過ごすことができました。更には幸運にも私たちの友人で「Get It In Writing」の創設者でもあるダニエル・リストン・ケラーともハーモニとロバートと一緒に彼の地元ロサンゼルスで意気投合できました。Ampegブランドの75周年に関してや、前述のWar Wagonに関する詳細な談話についてはSVT Timeでこのエピソードをチェックしてみてください。

Dino Monoxelos black and white portrait

ディノは、25年以上にわたりAmpegの世界で活動し、世界中でセミナーやクリニックを開催してきました。また、彼はMel Bay社と自身の出版会社MonoTunes Musicから出ている4冊のベース教則本の著者でもあります。彼のお気に入りのベースはMTD 534-24です。


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